相続税の節税対策とは
相続税とは、亡くなった人の財産を相続人がもらうときに、 その財産総額が定められた控除額を超えた場合に支払わなければいけない税金です。
平成27年1月1日より、相続税の基礎控除は下記にように変更されました。
改正後の基礎控除額→3000万円+600万円×法定相続人数
これによって基礎控除の金額は改正前より大幅に縮小されたため、これまでは相続税など全く縁のなかった人も関係するようになりました。
なので、一戸建ての家やマンションなどを所有して、その他預金など含めで2,000万円程度の財産があると、相続税が発生する可能性があります。
その税金をできるだけ減らすための節税対策があります。
1.生前贈与をする
生前に財産を譲り渡すことを「生前贈与」といいます。そのことで、相続後に課税される財産を減らすことができます。
生前贈与を行う場合、毎年、基礎控除の110万円までは非課税で税金はかかりません。
なのでこのこの生前贈与を行う場合はなるべく早い段階から行うことが、より効果的な節税対策になります。
2.贈与税の特例を利用する
贈与税には特別に設けられた控除があります。
例えば、配偶者控除は婚姻期間が20年以上の配偶者に、住居として使用する不動産を取得するために金銭の贈与を行った場合、上記の贈与税の基礎控除110万円のほか、最高2,000万円まで非課税とすることができる特例です。
このような特例がありますので、うまく使うことで節税を行うことができます。
3.生前に相続財産にならないものに転換しておく
財産の種類ごとに相続財産の評価の仕方が異なります。
評価の基準が割安なものに財産の転換を行うことで、相続税を抑えることも可能です。
※例えば、ゴルフ会員権は、評価される際に、市場の価格の70%となります。
4.評価額の高い財産から低い財産に転換しておく
財産の種類ごとに相続財産の評価の仕方が異なります。
評価の基準が割安なものに財産の転換を行うことで、相続税を抑えることも可能です。
※例えば、ゴルフ会員権は、評価される際に、市場の価格の70%となります。
5.貸家・賃貸アパート・マンション)を建てる
土地や建物を賃貸している場合、「借家」として評価されそれらの不動産の評価は自分で所持・使用する場合よりその評価額が割安になります。
このように、賃貸アパート・マンションを建てると家賃収入を得られるとともに、評価額が低くなり大きな節税効果が期待できるます。
さらに、建物を建てるために借金をした場合は、それらの資金は相続財産から控除することができます。
6.小規模宅地の課税特例を利用する
相続税の計算上、一定の要件を満たせば亡くなった親族が保有していた宅地の評価を大きく減額することができます。本特例が使える宅地は、それまで自宅や事業や貸付用で使用していた土地が対象となります。
特に一般の人が関係しそうなのが自宅の土地で適用できれば大きな節税になります。この特例を適用できるのは、「相続する人が誰か」によって一定の要件がありますので注意が必要です。
7.生命保険金の非課税枠を利用する
死亡保険金には遺族の生活を守る意味合いがあるため、相続の際にも非課税枠が設けられています。
その枠は、法定相続人1人につき、500万円が非課税となります。
この生命保険を上手く活用することは相続にも大きなメリットがあります。
①相続財産を減額できる
単純に相続財産が現金の場合、非課税枠はありませんが、現金を使って保険に入っておけば、相続財産を減らすことができるとともに、相続時に非課税枠の保険金をわたせます。
②相続時にまとまった現金が手にできる
相続時にはまとまった現金が必要になることが多いものです。相続財産は現金化しにくい不動産だったりする時に、保険金は現金で支払われるため、相続人の納税資金にすることが可能です。納税は原則、現金一括納付なのでその資金準備としても大変有効です。
以上、様々な相続時の節税対策の例を紹介させていただきました。他にもたくさんの対策があります。その対策はお客様の環境や状況によって異なりますので、まずはお気軽に一度ご相談下さい。