生前贈与とは
相続税対策として生前贈与を行うケースが多いです。
生前贈与で贈与税がかかるのは贈与した側ではなく、贈与を受けた人の方です。
通常は、1年間に贈られた贈与の総額を確定申告をして贈与税を納税する「暦年贈与」が一般的です。
暦年贈与には年間110万円以下の贈与には税金がかからないという非常に有名な「基礎控除」があります。
その他にも、贈与税の非課税特例があります。
5つの基本戦略
高齢者世代から若者世代への生前贈与の非課税措置があります。
- 贈与税の配偶者控除
配偶者に対する居住者用不動産の購入資金や不動産自体の贈与が一生に一度、2,000万円まで非課税になります。 - 結婚・子育て資金贈与
20歳~50歳未満の子や孫の結婚や子育てに関する費用を、父母・祖父母が1,000万円まで非課税で贈与できます。 - 住宅取得資金等の贈与
子や孫の住宅取得資金の贈与が、良質な住宅なら1,500万円、一般住宅なら1,000万円までが非課税です。さらに2016年10月からは最大3,000万円に非課税枠が拡充されます。 - 「教育資金の一括贈与慰謝料」
30歳未満の子や孫に一括して教育資金を贈与する場合、1,500万円までが非課税となります。 - 生命保険の非課税枠
被相続人が自分にかけた生命保険の死亡保険金には、法定相続人1人につき500万円までが非課税です。
暦年贈与か相続時精算課税制度
毎年110万円まで非課税の「暦年贈与」か、最大2500万円まで非課税で一括贈与した上で相続時に税額を再計算する「相続時精算課税」か、どちらか一方を選ぶことになります。
- 暦年贈与
暦年贈与には年間110万円以下の贈与には税金がかからない「基礎控除」があります。相続税対策で財産を減らしたい贈与者からすると、「110万円×受増者の数」だけ、税金をとられずに財産分与できる点が魅力といえます。
ただし、110万円を超えた贈与に関しては高い税率がかかりますので、暦年贈与は年間110万円以下の贈与をコツコツ受けたい人向けの制度です。
誰もが手軽にできる暦年贈与ですが、注意点もあります。
110万円まで非課税だからといって、毎年、機械的に同じ額を振り込むケースや贈与者が自分の手元で受贈者の銀行口座を管理したまま、勝手にお金を振り込んで「贈与したつもり」になっているケースは暦年贈与として認められません。
特に、前者は、定期贈与(連年贈与)として扱われ、高額の贈与税がかかる可能性もあります。
生前贈与もやり方次第では、高い税金がかかってしまいますので、注意が必要です。 - 相続時精算課税制度
この制度は、生前贈与によって財産を贈与される場合に、相続時に贈与財産と相続財産を合計した金額を元に計算された相続税額から、既に納付している贈与税を控除するという制度です。
簡単にいえば、贈与税と相続税が一体化されているため、贈与を受けた財産が相続税の計算の際に加算されます。
当相談センターでは、相続の専門化が事前に税額シミュレーションを行った上で、節税対策のお手伝いも行っております。
>>簡易な相続税シミュレーションの依頼はこちらから
詳しくはお気軽に、ご相談ください。